2012年4月27日 上天気になりました。
爽やかな風が吹き、山々は若葉の芽吹きで目が覚めるよう…。
ここ「愛岐トンネル群」廃線跡地を訪れるのは2度目です。
前回は昨年11月26日の「秋の特別公開」でミニコンサートに出演して以来です。
■「愛岐トンネル群」って何?という方は下記をご覧ください。
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「愛岐トンネル群保護再生委員会」サイト ・
サランモルの前回のブログ記事中央線定光寺駅に降り立ったメンバーは、係りのSさんに案内されてミニコンサート会場のレンガ広場に向かいます。

半年ぶりに会うトンネル。
重機もない時代に先人が作り、100年の風雪に耐えてきたトンネルです。
よく頑張ったねとほめてやりたい。

前方に見える外界。このアングルがたまらない。

「三四五(みよい)のモミジ」。
昨年秋は紅葉がきれいだったが、今日の新緑も素晴らしい。
さて、私たちのステージが始まりました。
いつものように「ユロル」(モンゴルの祝詞)で登場です。

きょうは何と、プロ歌手(テノール)のポウジンゾンさんも特別参加。
彼がユロルの先頭です。

サランモルのステージ風景です。
持ち時間は20分ということでしたが、結局延長して30分近いステージになってしまったようです。

ポウさんの熱唱に、お客さまはうっとり。
歌い終わると大きな拍手と、「ブラボー」の掛け声が…。
前の席の女性からは「わあ、なんて素晴らしい歌声♪」との声がため息とともに洩れてきました。
イベントの「おまけ」のミニコンサートでこんな素晴らしい歌声に出会えるとは、お客さまも思ってもいなかったことでしょう。
ポウさんは「白鳥」「草原情歌」「荒城の月」の3曲を歌ってくれました。
午後もステージを1回やりました。
今回のプログラムは、客さまに楽しんでいただけるよう練り上げ、練習も積んできたものです。
「赤い靴」や「水戸黄門」ではクイズをやったり替え歌を歌ってもらったりで、工夫を凝らしてあります。
何より、今回はポウジンゾンさんの参加が大きかったのです。
プロフェッショナルの実力はやはり素晴らしい。特にポウさんの歌唱力はスゴイです。
聴く人のこころを打たずにはおきません。
そんなこんなで、お客さまにはしっかり楽しんでいただけたようです。
ひとつ忘れるところでした。
ポウさんの愛娘Mちゃんです。
ポウさんにはMちゃんが一緒についてきていたのです。

今日のアイドルMちゃん。3歳ながらなかなかのしっかりもの。

レンガ広場の全景。
ここまで定光寺駅から約1.3km。一生懸命歩いて30分かかります。
左は玉野川の流れ。

レンガ広場の近くでは、会員さんによるレクチャーも行われていました。
春の爽やかな風と新緑に心が癒された一日でした。
お客さまも喜んでいただけたようですが、サランモルのメンバー自身も楽しんでしまった一日でした。
そして、音楽の持つチカラ、プロの歌声のチカラを改めて実感しました。
「また秋にもお願いしますね」との嬉しい言葉を胸に帰路についたサランモルでした。
2012年2月28日 宗次ホールでのコンサートの日がやっときました。

コンサートに行かれなかった方も行った気になっていただけるよう、詳しくレポートしましょう。
今回は、曲のほとんど全曲をYoutubeにUPしましたので、リンクを貼ります。
ブログも前半、後半の2部構成です。
長くなりますが、お付き合いください。
開場時間である午後1時少し前に、私(T)が取材者用の所定位置に着こうとホールに入ったら、もう大勢のお客さまが席に着いておられ、びっくりしました。
並ばれたお客さまが多かったためか、早めに開場されたようです。

写真は1時5分過ぎに撮影した場内の様子です。
開演まで時間があるというのに、ほとんど満席状態…。
お越しの皆さま、ありがとうございます。
さて、1時半、定刻に開演です。
にこやかに登場したリボーさんと包金鐘さんの共演で、ステージは始まりました。
1曲目はモンゴル民歌の「牧歌」です。
続いて2曲目も歌と馬頭琴で、モンゴル民歌「ガダ・メーリン」。
3曲目。リボーさんのソロでモンゴル民歌「四季」です。伝統的な奏法が冴えます。
4曲目はチ・ボラグ作曲「万馬のとどろき」でした。プログラムがたくさんあるので、今回、この動画は省略です。
5曲目は、北川美晃さんのピアノで包金鐘さんが自慢ののどを聴かせます。
プッチーニ:オペラ「トゥーランドット」より”誰も寝てはならぬ”。
今では知らない人がいないくらいの名曲ですね。
包金鐘さんの歌が続きます。石川啄木の詩による「初恋」です。
プログラムは中盤に差しかかりました。
7曲目、リポーさんが登場。
何が演奏されるかと思ったら、意外や意外!!。八木節でした。
ちょっと剽軽(ひょうきん)でコミカル♪
≪続きます≫
さて、休憩をはさんで、8曲目です。
ポウジンゾンさんの歌で「春風よなぜ私を目覚めさせるのか」。
マスネ作曲 歌劇「ウェルテル」のアリアです。
9曲目10曲目はお馴染み「ロンドンデリーの歌」と「グリーンスリーブス」を馬頭琴のメドレーでどうぞ。
11番目には歌とピアノでレオンカヴァッロのオペラ「道化師」の歌がありましたが、ビデオカメラ不調で撮れていませんでした。包金鐘さん、ごめんなさい。
次は歌とピアノで滝廉太郎作曲「荒城の月」です。
ちょっと楽しい仕掛けがあります。まずはご覧ください。
13曲目は、馬頭琴の大曲です。それも李波作曲の「遥かなるオトゥールへ」。
ということは作曲者自身が演奏する訳です。
ちなみに、「オトゥール」とは、モンゴル草原で暮らす遊牧民の、特に夏の遊牧(草原から次の草原へと移動する)暮らしを表した言葉らしいです(たぶん)。
この曲は遥かな草原に出かける遊牧生活へ憧れる思いを表現した曲かと想像します。
さて、プログラムも最後の曲になりました。
歌と馬頭琴とピアノが揃っての「草原情歌」。
中国・青海省の草原に暮らす若者が明るく美しい娘に恋をして、胸の内を歌いあげる歌です。
日本でも戦後の歌声喫茶やNHKラジオの放送などで広まりました。
「アンコールはなかったのか?」ですって?!
ありました。
では、ほんとに最後の曲、アメイジンググレイスです。
お客さまから大きな拍手を頂いて、熱気に包まれてコンサートが終わりました。
番外編で、コンサート終了後の写真を数枚載せましょう。


コンサートが終わってから近くのモンゴル料理店「シンキロー」で交流会がありました。
お店の中は、60人余りの参加者で大入り満員。
リボーさんもポウジンゾンさんも北川さんも一緒に、おしゃべりと料理と飲み物で楽しいひとときを過ごしました。
やっぱりリボーさんの馬頭琴はいいな、ポウさんの歌声は素晴らしいなと、再確認した一日でした。
こんなコンサートなら宗次ホールで年に2回くらいやって欲しいなどと、無理は承知で思ったワタシ(T)でした。
12月9日から13日にかけて、東北の被災地に出かけました。
メンバーは馬頭琴奏者リボーとテノール歌手ポウジンゾン、
それにマネージャーの私(Yama)の3人組。
行き先は宮城県石巻市で、六つの会場で被災者の方々への
慰問コンサートを開催してきました。

そこかしこに残る瓦礫の山
あれから9か月もたったというのに街には震災のあとが生々しく残っていました。
ある程度 予想はしていたものの、リボーもポウジンゾンも、余りのことに息を飲みました。
各会場では、被災した方々にその体験を聞くことができました。
百人会うと、百の貴重な体験を聞くことができます。

女川公民館にて
「自宅の二階で生活している。まだ、家が残っているだけいい。
けれど妻は精神的なダメージでまだ外に出られないでいる」と話す方に会いました。
言葉がありませんでした。

民宿のご夫婦。奥さまはポウジンゾンの衣装を着ちゃいました。
商店街の呉服屋さんでの演奏会の翌日に、
石巻市役所でロビーコンサートをやりましたが、
「友達を誘ってまた来ました」
「素晴らしい演奏で、とても慰められました」と、
再び来てくださった方もいました。
新聞をご覧になって、わざわざ遠くから聴きに来てくださった方もいました。

石巻市役所でロビーコンサート

石巻市役所で副市長さんとパチリ!

日和山公園でも野外コンサートを行いました。
眼下に見えるのは、三陸の海。
3月11日には、この海が大きな津波となり押し寄せたのです。
家も車も仕事場も、親も子も、そして幸せな日常までも何もかも奪ってしまったのです。
大震災で失ったものはあまりにも大きく、暮らしを取り戻すのは容易ではないかもしれません。
でも、すべての日常を失った方が、それでも前を向いて生活を始めています。
普段通りの「日常」の戻る日が一日も早いことを祈りつつ、帰途に着いたのでした。
被災された方々のこころに寄り添い、いつまでも忘れないようにしなければ、と痛切に思った旅でした。
むかしSLが走っていたという線路跡をたどり、レンガ造りのトンネルを抜けると、そこには別世界が広がっていました。
晩秋の柔らかな日差し、
そこかしこに茂る木々、
色づきかけたモミジの葉っぱから落ちる木漏れ日…。
眼下には玉野川が流れ、その瀬音が時おり聞こえます。
「ここは時間がゆっくり流れている」などとという表現をよく目にしますが、ここはまさにその言葉がぴったり…。
ここ、「愛岐トンネル群 秋の特別公開」の会場は、人の心を解き放ち、くつろいだ気分にさせてくれる不思議空間でした。
前置きはこのくらいにして。
ご縁があって、ここで演奏させていただくことになったサランモル…。
演奏も楽しみでしたが、旧国鉄の廃線跡とか、廃トンネルだとかについても興味津々で出かけました。
メンバーは、Yさん、Nさん、ウンドスさん、それに私(T)の4人。
うまくまとまるかどうか、そのレポートを。
長くなりそうで、こわい(笑)。
11月26日(土)。晴れ。
朝10時、定光寺の駅を降りると、そこはすでに長蛇の列…。
係りの方に案内していただいて、人並みにもまれ、足元の砂利に足を取られつつ、トンネルをいくつかくぐり、廃線跡地をたどります。
ひとつ目のトンネル。

これらのトンネルは110年ほど前に作られ、SLが煙を吐いて走っていました。
1966年に、中央線の複線電化に伴って、高蔵寺と多治見間の13のトンネル群と単線の線路が廃線となり、最近「愛岐トンネル群保存再生委員会」によって発見?されるまで長い眠りについていたのだそうです。
しかし何とも美しいデザインではありませんか。
それに、痛んでいないことにも驚かされます。
明治の中ごろにイギリス人技師の指導で建設されたのだそうです。
真っ暗なトンネルを抜けます。トンネルの向こうには何が?

枝振りも立派な大モミジ。

「三四五(みよい)の大モミジ」と名付けられていて、愛知県下では一番大きいそうです。
(離れて撮ったため小さく見えますが、じつは大きいのです)。
今年の紅葉の色づきは、天候不順でイマイチだとか。
真っ赤に色づいたらさぞかしきれいでしょうね。
トンネルを3つくぐり、約1キロあまり歩いたころ、ちょっとした広場に出ました。
レンガ広場といい、ミニコンサートのメイン会場です。
ここで2回のミニコンサート。
それにもう1カ所、「竹林」でもやります。その間、けっこう移動距離があります(汗)。
さて、11時半になり、恒例の「ユロル(モンゴル式の祝詞)」のオープニングで
1回目のコンサートが始まりました。

この「レンガ広場」は、山と川にはさまれた場所で、日差しをあびての開放空間。
演奏していても不思議な感覚です。

「レンガ広場」の会場風景。
お客さまは竹製のベンチに座って、あるいは歩みを止めてコンサートを見て(聴いて)くださいます。

およそ20分間のミニコンサート。
ユロルに続いて、草原の太陽、走る馬、秋の唱歌メドレー、小さい秋見つけた、ゲゲゲの鬼太郎、水戸黄門(どんぐりころころ)、などを演奏しました。
「この4人の中で本物のモンゴル人はだれ?」もやりました。
どうやら演奏よりも楽しんでもらえたのかも?!。
レンガ広場が終わったら、デールを着たまま、馬頭琴を抱えて大急ぎで竹林まで移動です。
それも人混みをかき分け、700mほど戻らねば(泣)。
すれ違うお客さま、デール(モンゴルの民族衣装)姿の4人に、何事かとびっくり!!
線路の名残りをとどめるバラスト(砂利)敷きの道。
足元に気をつけて歩きます。
竹林に到着。
竹林では、美しいデールの二人がカメラの標的に。

竹林でのミニコンサート風景

この写真は主催者の担当の方からお借りしたものです。
ここでは、ウンドスさんに「万馬のとどろき」をソロで弾いてもらいました。
お客さまからは大きな拍手。

彼は内モンゴルからの留学生。
勉強とアルバイトに頑張っています。馬頭琴も教えてくれます。
竹林が終わってまたレンガ広場に戻り、2時から3回目のステージをつとめました。

(この写真も主催者の方からお借りしたものです)
お客さまからは、あたたかい拍手をたくさんいただきました。
つたない演奏にお付き合いいただいた皆さま、ありがとうございました。(
ずっとお世話いただいた「愛岐トンネル群保存再生委員会」のSさんとYさんからは、「とてもよかった」との嬉しい言葉をいただきました。そして、来春の「特別公開」でのオファーもいただいちゃいました。
楽しかったのと、手ごたえありという感覚と、程よい疲れとで、大満足で帰路についた4人でした。
ちなみに、この日、4100人もの見学者があったとお聞きしました。
公開の会期23日〜27日の5日間で16,000人近い見学者が訪れたそうです。
さて、最後に今回の廃線跡地公開の風景写真を何枚かご覧いただきましょう。
サランモルの活動とは直接関係ないのですが、お許しください。
取材班の私、あまりにここが気に入ってしまって、次の日(27日)にも出かけたくらいですから…。
廃線跡を歩くと、そこかしこに程よいタイミングで掲示板があります。
主催する「会」の考え方、思いが伝わってきます。

「トンネルの今昔」

1966年まで、ここの線路とトンネルを蒸気機関車が煙を吐いて走っていた訳です。
45年前ということになります。
かく言う私も、小学校の遠足でこの定光寺まで来た覚えがありますから、そのSLに乗ったのでしょう。
あるいは、夜行列車でのスキー行でここを走ったかもしれません。(わが青春時代の話です)。
トンネルの中での、あの煤煙のにおいを思い出すような気がします。
最奥にあるトンネルです

そのトンネルを近づいて見てみると

1900年に開通だそうですから、このレンガは111年以上前に焼いて作られ、運ばれて積まれたことになります。じつに精緻に組まれていて、劣化もそれほど見られず、驚くばかりです。建設重機もない時代にトンネルを掘り、レンガを当時の職人さんがひとつひとつ積み上げたかと思うと、その心意気が感じられ、感慨深いです。
からまったツルが年月の経過を思わせます。
通り道の真ん中に生えてきた実生のモミジ。

大事に保護されているんですね。
「会」の方たちの愛を感じます。頑張れモミジ!
廃線跡の自然についての考え方を説明しています。

こんな微笑ましいのも。

こんな工作物?もありました。遊びごころ全開!
その1

水車です。どうやら今年出来たばかり。
大きさは2.7m。近くで見ると大きいです。クギを1本も使ってないのだとか。
楽しんで、かつ苦労してつくられたさまがしのばれます。
いまのところ、ザンネンながら空で回っているだけ。
遊び心その2


いやあ、これには参りました。
300m余りの長いトンネルの真ん中に張られたスクリーン?に、この装置に反射した太陽光が当たって、ちゃんと照明の役割をはたしているのです。大人の遊び心とエコ精神満載です。
眼下に流れるのは玉野川。流れていくと庄内川と名が変わります。

この玉野川…、陶磁器産業が盛んでそのうえ排水処理に気を使わない時代には、陶土で水がもっと濁っていたものでした。
≪補足≫
「
NPO愛岐トンネル群保存再生委員会」とは何ぞや?という疑問を持たれた方、そんな方は「愛岐トンネル群保存委員会」のホームページをぜひご覧ください。詳しい情報が載っています。
こちらからどうぞ。
現在会員は90名ほどで活発に活動していらっしゃるそうです。
今日の会場でも、揃いのブルゾンを着た会員の皆さんがいきいきとそれぞれの任務を担当しておられました。
私も入会してお手伝いしたくなるような、そんな雰囲気が感じられました。
コンサートの写真は、会の方に撮影していただいたものです。どうもありがとうございました。